今回はリファレンス曲との違いを「全体的な質感の違い」と「パートごとの違い」に分けて書き出して行きます。
この時点でのWEBマガ・ソングはEQ(イコライザー)を使わずに主にパンニングとボリューム調整しかしていないので、当たり前なのですが、音の大きさがリファレンス曲と同じくらいでも、
今回の質感の違いを書き出す作業で絶対に必要というわけではありませんが、この段階でのご自身の曲のリファレンス曲と「全体的な質感の違い」と「パートごとの違い」をワープロソフトでも、ノートにでも良いので書き出して行くと良いと思います。
音というのは文字や言葉にして説明するのはとても難しいですが、文字にして書き出すことにより、より現時点での欠点や修正点を明確にすることができます。
難しい表現や、専門的な言葉は必要ありませんので、「ここをこうしたい」とか「ここが駄目だ」みたいでも良いので感じたままに書き出して下さい。
まず、リファレンス曲のマスターファイルと聴き比べて、真っ先に挙げることができる全体的な違いは、音の輪郭や立体感です。現段階でのWEBマガ・ソングのマスターファイルは各パートの分離が悪く全体的にモワモワしています。音に締まりもなくこもってしまっています。
全体的にモワモワしていて、音に締まりがないというのは、WAVESのマキシマイザー『L2』や『L3』あたりを使用している方でも、同じような症状の方もいるのではないでしょうか。
パートごとの細かいところまで違いを出すと、リファレンス曲よりも「ドラムに一体感がない」、「ベースラインは出ているが浮いている」、「メインボーカルに艶がない」、「左右に振り分けたエレキギターが大きい」、「スネアドラムに張りがない」、「ハイハットが大きい」など、トラック構成などはリファレンス曲と多少違いますが、本当にキリがありません。
ドラムやベースなどの主要パートに、低価格なAppleの『Jam Pack 3 Rhythm Section』のようなソフトシンセを使っているのが、原因だと考える方も、もしかしたらいるかもしれませんが、けしてソフトシンセが原因で、このような状態になっているわけではありません。
今回はリファレンス曲とマキシマイザーで音をリファレンス曲レベルまで大きくしたWEBマガ・ソングの質感を比較をしてみましたが、次回の第9回は「2MIXの修正ポイント」と今後の作業の要となる「EQ(イコライザー)」と「コンプ(コンプレッサー)」について解説して行きます。