ミックスダウンとマスタリングのWEBマガジン

マキシマイザーで音圧は稼げる

誰でも音圧は稼ぐことができる

Oxford Inflator

前回までの耳と波形・RMSでの「音の大きさの比較」で見ても分かるように、テクニックではなく、マキシマイザーとして使用した『Oxford Inflator』の力により、テキスト用のWEBマガ・ソングも市販されているレベルまで、音が大きくなりました。

一昔前のDAW環境だと、何度かバウンスを繰り返して、少しずつ音圧を稼ぐという方法もありましたが、WAVESのマキシマイザー『L3』をはじめとするマスタリング・プラグインを使用すれば、何度もバウンスを繰り返さなくても、誰でも自宅スタジオでも、充分に音圧を稼ぐことができます。

市販されている楽曲と圧倒的な違い

しかし、サウンドクリエイターの場合は、曲の良し悪しは除いて、この作品クオリティーで誰かに評価してもらうというのはかなり厳しい話です。なぜなら、この段階でのWEBマガ・ソングはリファレンス曲に比べて圧倒的に質感が劣っているからです。また、この質感の違いが、ミックスダウンとマスタリング作業時に修正して行くポイントとなります。

現在のデモ音源のレベル

レベルはかなり上がっている

趣味で音楽をやっているのなら別に問題がないと思いますが、音楽性であったり、可能性を評価してもらいたい方が、市販されている曲と「音の大きさが同じ」だからっといって、このマスターファイルの状態で、仲の良い知人以外の第三者に聴いてもらい評価してもらうというのは、かなり難しいと思います。

デモ音源をチェックしよう」などでも触れているとおり、それくらい現在はデモ音源のレベルが上がっています。

当サイトでもネット音楽制作企画を行なっていますが、参加条件にクオリティーの基準を設けているということもあるのですが、参加している方のレベルも相当なものがあります。

 

こんな音源は聴きたくない

以下にサウンドクリエイター(作曲家/編曲家)向けに、現在のDAW環境を踏まえた上で、新たに「こんな音源は聴きたくない」というのページを作りましたので、デモを送り続けても、なかなか評価されずに声が掛からないという方は参考にしてみて下さい。「やる気だけは負けません」というような、いかにも素人っぽいようなことを強調して、デモを送るのは時間がもったいないので、そろそろやめにしましょう。

 

次回のミックスダウン & マスタリング

今回は「自宅スタジオでも本当に市販レベルまで音圧は稼げるのか?」という質問と「どのくらいのデモ音源のレベルがあれば評価されるのか?」という質問を頂いたので、その質問に答えさせていただきました。

今回も書いたとおりマキシマイザーにより市販レベルまで、音を大きくすることができますが、リファレンス曲に比べて圧倒的に劣るのは質感です。また、この質感の違いが、EQ(イコライザー)やコンプを使って、ミックスダウンとマスタリング作業時に修正して行くポイントとなります。次回の第8回ではリファレンス曲との「音の質感の違い」についてと「ミキシングのポイント」について解説して行きたいと思います。

次の講座へ